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以前は、日本人には少ない病気でしたが、最近では日本人の有病率も増加傾向で、50歳以上の約1.2%にみられる病気であるといわれています。
光が分からなくなる完全な失明になることはほぼありませんが、黄斑という視野の中心を担っている場所に病気がみられることで『社会的失明』と呼ばれます。
現在、加齢黄斑変性を主とした黄斑変性症は、視覚障害の原因の第4位となっています。(2014年、視覚障がい者手帳交付の原因疾患より)
突然『新聞や本を読んでいて、一番見たいところの見え方が何かおかしい』『障子の縦のラインがゆがんで見える』『真ん中だけ影がかかったように見える』などの症状が現れます。
真ん中がゆがんでいる
加齢黄斑変性には、滲出型と萎縮型に分かれます。現在、萎縮型には有効な治療法がありませんが、日本人には少ないタイプです。
萎縮型には、保険適応になっている有効な治療方法はありませんが、アメリカの臨床研究でサプリメントが病状の進行を抑えるという報告もあります。
滲出型加齢黄斑変性(いわゆる狭義の加齢黄斑変性)は、網膜の下にある脈絡膜から、異常な新生血管(しんせいけっかん)が生えてくることで、病気が生じます。
新生血管は破れやすくもろいため、網膜の中で一番見え方に大切な黄斑(おうはん)に出血を起こしたり、血液中の成分が漏れ出してむくみを生じます。
それにより、ものを見る神経細胞の機能が障害されます。病状の進行が速いタイプも多く、急激に視力低下を引き起こします。
滲出型加齢黄斑変性には現在、視力を少し改善もしくは維持し、視力低下の進行を遅らせるための治療法があります。
大きく分けて、目に対する局所注射の治療と、レーザー治療の二つがあります。
院長が大学病院や市中病院で、加齢黄斑変性に対して多くの治療経験があり、局所注射の治療(抗VEGF薬の硝子体内注射)を処置室で迅速に対応することができます。
レーザー治療(光線力学的療法)についても、連携している大学病院で治療を受けていただくことが可能です。