〒639-2162 奈良県葛城市尺土9-10 あすかビル2階
患者さまの中には、内科や外科の先生のところへ定期的に通院して、高血圧や糖尿病など、からだの様々な病気に対して治療を受けられている方も多いと思います。
目の中の多くは透明な組織でできており、眼科での診察では目の中までしっかりと観察することが可能です。
特に眼底検査では、網膜や視神経などの異常がないかを確認していきます。
糖尿病や高血圧症がある方の中には、目の中の血管に異常がみられる場合があります。
糖尿病は、血液中の糖の濃度(=血糖値)が高い状態が続くことにより、血管
がもろくなったり、血管が細くなることで詰まりやすくなります。
初期には小さな変化しかみられないため、患者さまご自身で自覚症状が出ることはほとんどありませんが、病気の進行に伴ってさまざまな程度の視力障害を引き起こします。
糖尿病による目の障害は、病気が起こる部位によって糖尿病網膜症、糖尿病黄斑症などと呼ばれます。どちらも放っておくと最終的には失明にも至る病気です。どちらの病気も、早期発見と早期治療が大切です。そのためには定期的な眼科受診と検査が必要になります。
当院では【糖尿病連携手帳】を用いて、内科や外科のかかりつけの先生方と連携しながら、目の状態を確認しております。
高血圧症や動脈硬化が進んでいる方も、網膜に通っている血管の変形や、血管が細くなる状態が出てくることがあります。血管が細くなり、一部詰まってしまうことで、網膜に大きな出血やむくみを引き起こすことがあり、これを網膜静脈閉塞症といいます。
このように、網膜がむくんでしまったり、出血が網膜の中でも一番大切な黄斑部に及んでしまった場合、重大な視力低下を引き起こすことがあります。
これらの状態には早急な治療が必要となります。治療は、内科的治療(おくすりによる治療)や目の局所注射におこなう治療、レーザー治療があります。
当院では、これらの病気に対して多くの治療経験があり、眼局所注射の治療(抗VEGF薬の硝子体内注射)を処置室で迅速に対応することができます。
また、レーザー治療も随時対応いたします。
何よりも、これらの状態を早く見つけて、早期に治療を行うことで、これから先の見え方を維持することは可能な場合も多いです。
そのためにも定期的な経過観察が重要と考えますので、このような体のご病気をお持ちの方は、一度お気軽にご相談ください。かかりつけの先生方と密に連携しながら、患者さまの目の健康を維持できるよう努めてまいります。